歯を失った場合の治療方法
歯を失った場合の治療方法
日本の歯科疾患の統計を見ると、40才を過ぎた頃から歯を失う人が急に増えることが示されています。
歯を失う原因にはむし歯、歯周病などがありますが、それに加えて歯が割れて抜歯に至るケースをよく見かけます。
このページを読まれた方も、このどちらかに当てはまるかもしれません。
歯がなくなるといろいろな影響が出てきます。
このようにならないためには失った歯を補わなければなりません。その方法には大きく三つあります。
一つはブリッジと呼ばれる治療方法です。
ブリッジとは「橋」という意味ですが、その名の通り失った歯の両隣の歯に橋をかけるような構造からこのように呼ばれます。固定式で取り外しはできませんが、違和感が少なくセラミックなどを応用すると自然な外観が得られるため、周囲の人に気づかれないようにする事ができます。欠点としてはブリッジを支える役割を果たす歯を削る必要がある点です。すでに治療が施されている場合には問題ありませんがむし歯になっていない歯の場合には削ることに抵抗を感じることがあります。また、失った歯の本数が多いと支える歯を増やす必要があり、場合によってはブリッジでは回復できない場合があります。
二つめはインプラントです。インプラントは骨にドリルで穴を開けてそこに人工の歯を植える治療方法です。取り外しはできません。
ブリッジと異なり周囲の歯はそのままに人工の歯を入れることができますが、外科手術が必要な点がブリッジと大きく異なります。手術は抜歯のときに行う部分麻酔で行うことがほとんどですが、不安感が強い方にはうたたねした状態で手術をおこなう静脈内鎮静法という麻酔方法をとることもできます。
三つ目は入れ歯です。入れ歯はブリッジやインプラントと異なり、調子が悪い場合には自分で取り外すことが可能です。
「入れ歯」=「老人」のイメージがあるせいか、入れ歯を嫌がる人をみかけますが、失った歯の数に関係なく、歯が一本もない人から一本しか歯を失っていない人まで応用範囲が広く、リスクが少ない有効な治療方法です。前歯がない人の場合には入れ歯の形が顔貌にも大きく影響するため、この点を利用して年齢より若く見せられる場合があります。
最大の欠点は装着時の違和感があるため慣れが必要な点ですが、チタンやコバルトクロム、金などの金属をうまく使うと違和感が少なく丈夫な入れ歯をつくることができます。また、入れ歯が動かないように残った歯にバネをかける必要がありますが、根だけになってしまった歯がある場合にはバネの代わりに磁石を利用できる場合があります。
三つの方法はそれぞれ単独の方法で行うことが多いですが、二つ以上の方法を組み合わせて行うことも可能で、いくつかの治療方法を考えることができます。
失った歯を補う治療はオーダーメイドの治療となりますので、治療方法は時間をかけて患者様のご希望をじっくり伺った上で決定します。
以上簡単に三つの治療方法をご紹介しましたが、それぞれの項目でさらに詳しく述べられているのでそちらもぜひご覧ください。