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医療コラム

保険の入れ歯と自費の入れ歯|石神井公園駅前四季デンタルオフィス|石神井公園駅徒歩1分の歯科

保険の入れ歯と自費の入れ歯

こんにちは。院長の中村です。

 

今回は保険の入れ歯と自費の入れ歯についてご説明致します。

 

歯が抜けると、体調も悪くて出歩くことがだんだんおっくうになったり、発音に影響し相手が聞きとりにくくなったり、大切な栄養を補給する食事にも悪影響があることは、皆様もお分かりだと思います。歯を失う原因はさまざまです。痴呆症や余命をよく調べてみると歯を失うと明らかに悪影響があることがわかっています。さらに、入れ歯を入れていない人と入れている人では、痴呆の発現率が減少し、余命も伸びることも知られています。

 

 

 

入れ歯が完成するまでの流れ

 

 

さて、入れ歯と言っても歯が一本もない総入れ歯から、一本歯を失っただけの飴玉のように小さい入れ歯まで含まれますからとても一口では言い表せない種類が存在しますよね。大きく分けるならば、歯がない場合の「総入れ歯」と歯が残っている「部分入れ歯」に分けられます。お口の中に歯がないので、支えは一般的に土手と言われる顎の歯茎に吸盤のように貼り付けて支えるしかないです。

 

 

 

経験がものを言う総入れ歯と部分入れ歯

さて、そんな総入れ歯ですが、「土手」の形状は千差万別ですから、歯医者さんや入れ歯を作る技工士さんの腕の見せ所になり、良い入れ歯か否かの評価が決まってしまいます。顎の部分の大きい入れ歯にすれば、吸盤の効果が大きくなりよく支えられますが、縁が痛いと感じたり、邪魔で気持ち悪いと患者さんに言われることもあります。一方、入れ歯の顎の部分を小さくすれば邪魔くささはないけれども、支えが少なく外れやすくなったり、噛む力をうける入れ歯の面積が少ないため、強く噛むと「土手」が痛いと感じる場合もあります。入れ歯が奥深く経験の差が出てくるところです。私も30年以上、歯学生の実習のお手伝いをしていますが、ベテランが会得した技術の継承というところは、言葉では言い表すことが難しく未だに良い方法が見当たりません。

 

部分入れ歯の場合は、残っている歯に支えを求めて、主に金属で作成されたクラスプと呼ばれるバネをひっかけて入れ歯を外れにくくします。基本的にバネを支えにしますから、総入れ歯のように落ちる(外れる)ことはありません。支えになる歯に対して、どこに支えを求めるバネを装着するかで、見た目や噛む機能に差がでてきますから患者さんの全体像から入れ歯の設計をするという歯科医師や歯科技工士の腕の見せ所になってきます。

 

保険と自費治療の入れ歯の違い~素材や費用について~

皆さんが興味を持たれる「保険」と「自費」の入れ歯の違いについて少しお話ししましょう。

 

一番わかりやすい違いは、材料になります。失った歯の回復は、リハビリに属します。すなわち、何らかの器具で失われた機能を補ってあげることです。そこで材料が必要になるわけです。入れ歯の要素を上げると、(1)歯、(2)顎、(3)クラスプ(バネ)、(4)それらをつなぐもの、になります。いずれもプラスチック、金属、セラミックなどが用いられます。

 

その他、金属で例を挙げますが、ステンレスから金、白金、さらにはチタンまで用いられるようになっています。ですから、加工方法や材料の値段も千差万別です。残念ながら、今の保険制度では全ての材料や加工方法をカバーしていません。国家財政も厳しい中、最新技術が将来保険に導入されることも望みは薄いです。ですから、保険の入れ歯と自費の入れ歯の値段については、どの条件に当てはまり、患者様のご希望を最大限尊重することにより、義歯の設計が違ってきますのでここでご説明することはできません。

 

入れ歯とインプラントの違い

よく患者様からお尋ねいただくことに、「インプラントと入れ歯とどっちがいいですか?」と言う質問があります。実はこの質問は、答えるのが難しいのです。

 

細かい条件を見逃せば、インプラントの方がいいような気もします。しかし、コストの面、患者さんの健康状態、社会的要因などそれぞれの患者さんの要求は、千差万別ですから答えに窮してしまいます。ですから、ご希望をお聞きしながらメリット、デメリットをご説明致します。

 

噛み合わせの治療は歯科医師にしか許されていない

通常の歯科治療に対しては、お医者さんが手を付けることができることも多いのです。ほとんどの方はご存じないかもしれませんが、歯科の最大の特徴である入れ歯、すなわち、噛み合わせを回復することは、歯科医師にしか許されておりません。入れ歯の難しさは、見た目の回復はもちろん、噛み合わせや発音などの機能も回復しなければならないところです。

 

入れ歯が完成するまでの流れ

入れ歯作成の手順を説明したいと思います。

 

まず、患者さんの主訴やお口の状況の把握をレントゲンなども参考にしながら予備の型を取り、それをもとに入れ歯の設計をします。理想的な入れ歯を作成するため、必要なら前処置として、根の治療、虫歯の治療、歯茎などの治療や抜歯を行うこともあります。それが済むといよいよ作成にかかっていきます。

 

(1)患者さんのお口の中の精密な型を採取する

 

(2)上下顎の垂直、水平位置関係の記録

 

(3)機能時の顎の運動範囲や方向

 

(4)患者さんの意向を踏まえた見た目

 

など入れ歯製作に必要な情報の収集を行います。

 

これらの作業がそれぞれ1回の来院が必要なこともあります。そして完成させるのですが、出来たら終わりではありません。使ってもらって、不具合(痛みや発音、噛み合わせなど多岐にわたります)を修正して、問題点がなくなるまで通院してもらうことになります。そこで初めて完成と言えるのです。

 

入れ歯について、ご説明させていただきましたが、良い入れ歯を使うことにより顎の変化がなく、私の経験でも30年以上機能している入れ歯もあり、とても患者様に喜んでいただいている例もあります。よく入れ歯安定剤の宣伝をやっていますが、注意していただきたいことは、不具合の入れ歯を安定剤で無理に使用していると、顎の骨が高度に吸収して。良い入れ歯を作ることが出来なくなってしまいます。

 

インプラントの適応症は、入れ歯の適応症でもあります。骨がなければインプラントは出来ません。しかし、骨があれば顎がしっかりしているので良い入れ歯ができます。ですから良い入れ歯は、将来にわたって影響していきますから、安易に考えないよう良い入れ歯にしましょう!

 

 

入れ歯のことなら、石神井公園駅前四季デンタルオフィスへ。

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