親知らずの治療
こんにちは。院長の中村です。
今回は、親知らずについてです。
親知らずとは、
歯は親知らず(8番と言います)を含めなければ永久歯は28本あります。歯の番号の付け方は簡単で真ん中から順番に1から始めてつけていきます。抜歯などして口から出てしまうと歯の形で判断しなければならないので難しくなります。
親知らずである8番は生えていたり、骨の中に埋まっていたり、半分出ていたりと様々な状態になっていますのでこれが虫歯になったりすると色々な問題が起きてきます。状態把握にはレントゲン撮影が有用ですが下歯槽神経という神経と重なっている場合などにはCT(コンピューター断層:3次元で状態を把握できるもので画像の立体的な構築ができます)を撮影して詳細を見る場合もあります。8番ですが一番奥に生えていますので削る道具が入りにくかったりするため基本的には抜歯をするか、残すのなら最善の努力をして歯磨きをして虫歯にさせないことが重要になってきます。しかし、綺麗に生えている8番は少ないため隣の7番との間に虫歯ができたりすることが多くなりますので歯磨きは重要になってきますよ。
歯磨きのポイントとして
歯と歯の間ですが隙間がある方もいらっしゃいますが、ある程度の強さで接している場合が多いです。年齢や歯周病の状態により歯と歯の間の空隙(隙間)の大きさも変化します。来院された患者様には細かく歯ブラシを動かして歯と歯の間の汚れをとっていきましょうとお伝えしていますが、それは歯と歯の間の汚れをとっていただきたいと考えているためです。また歯肉や歯そのものを傷つけないように軽い圧力で磨いていきましょう。軽い力で取れない汚れは機械的に医院で除去する必要があります。また7番目の一番奥側(8番との隣)もなかなか歯ブラシが当たらないので歯ブラシを当てる工夫が必要になってきます。鏡を見ながら当たっているのを確認するとよくわかると思います。バス法、スクラッピング法など調べていただければ色々な方法があると思いますが、それほどこだわっていません。とにかく汚れ取ることが目的ですので、それぞれの部位、歯並びにあった歯ブラシの当て方で磨くことを推奨しています。また丁寧に磨けばもちろん時間もかかってきますので、どれだけブラッシングに時間を費やすかは個人の生活の一部、リズムとして人それぞれで決めていただくことになってきます。
小学生低学年まで、あるいはお一人でブラッシングが難しい方には側にいる方がブラッシングを手伝っていただくことが必要になります。ブラッシングなしで、口の中にいろんなものがある状態では、やはり口腔衛生管理の面で良好にはなりにくいと思います。ブラッシングに対する拒否などある場合もあり困難もありますが、理想としてはブラッシング担当の方が歯科医師や歯科衛生士から合った方法を聞いていただき時間を決めてやっていただく(習慣づける)と良いと思います。
口は体の中では小さめの器官ですが、脳に近く、歯の表面(エネメル質)には神経が通っていないのに髪の毛を噛んでも何か噛んだなとわかるような繊細な器官です。また痛みや違和感のコントロールが難しいものです。ブラッシング・歯石除去も患者さんにとっては辛く嫌になると思います。しかし、亡くなる直前まで美味しく食事を食べたいという願いは皆さん同じで人間の基本的な欲求の1つだと思います。口の状態を良好に維持して皆さんに笑顔で食事をしていただければと思っています。