目立たなくて良く噛める入れ歯コーヌスクローネ義歯
- 2023年5月14日
- 歯科
こんにちは。院長の中村です。
目立たなくてよく噛めるテレスコープ義歯、コーヌスクローネ(ドイツ式入れ歯)とは。
今回は目立たずよく噛めるテレスコープ義歯と普通の入れ歯の違いをご説明致しますね。
入れ歯だから見栄えが悪い、噛みにくいのは当たり前で仕方がないなんて諦めていませんか? 今回ご紹介する「テレスコープ義歯(ドイツ式入れ歯)」は、そのようなお悩みを持っている人にピッタリの入れ歯です。では、テレスコープ義歯とはどんな入れ歯なのかについてご説明致します。
テレスコープ義歯(ドイツ式入れ歯)とは?
テレスコープ義歯は、普通の入れ歯とどのような点で違うのでしょうか?
一般的な入れ歯は、歯のないところにピンク色の土台と歯を置いてあげるものですが、ただ置いただけではすぐ外れてしまいますし、噛むこともできません。そこで通常の入れ歯は残っている歯にクラスプと呼ばれる金具をかけて、その金具が歯を抱きかかえるようにして固定するわけです。テレスコープ義歯はこのクラスプを使わず、それとは違う仕組みを使ってお口にはめていきます。
違う仕組みとは、具体的に言うと
テレスコープ義歯は金具の代わりに、「茶筒」のような仕組みを使って入れ歯を固定します。具体的には、残っている歯には茶筒の内筒のような形を作ってあげて、入れ歯には茶筒のフタのような形の歯を作ってあげます。もちろん、茶筒のフタは歯の形をしています。入れ歯についた『茶筒のフタ』が、歯の『内筒』にスポッと覆いかぶさって固定される仕組みなのです。
茶筒はフタをきちっとはめれば、フタを持った状態でも内筒が落ちることはありませんよね。
テレスコープ義歯も茶筒と同じように『フタ』と『内筒』の摩擦力でピタッとはまるので、会話をしたり食事をしたりするときでも入れ歯が安定するのです。
テレスコープ義歯の種類について。
テレスコープ義歯という名前は知らなくても、「コーヌス義歯」や「コーヌスクローネ」という名前を耳にしたことがあるという人もいらっしゃるでしょう。このコーヌス義歯やコーヌスクローネも、テレスコープ義歯の一種なのです。また、ほかにも「リーゲル」や「レジリエンツ」などの種類があり、これらを歯の残り方によって選択していきます。
入れ歯にテレスコープ義歯を選ぶと、どのようなメリットがあるのでしょうか?
テレスコープ義歯には、大きくわけて「金具がないので見栄えがいい」「しっかり噛める」「残っている歯を守る」の3つのメリットがあります。
「金具がないので見栄えがいい」というのはイメージできるのですが、「しっかり噛める」というのは
テレスコープ義歯は残っている歯を金具で抱え込むのではなく、茶筒のようにスポッと入っていく仕組みなので、これまでの入れ歯と比較して装着感が違います。普通の入れ歯は残っている歯に「レスト」と呼ばれる小さな金属をかけて受け止めます。一方のテレスコープ義歯は、「残っている歯」で受け止めます。このような特徴により、普通の入れ歯よりもしっかり噛めるわけです。
では、3つ目のメリットにある「残っている歯を守る」仕組みについて。
金具の入れ歯は歯のないところに力がかかると、入れ歯が外れないように左右を抱きかかえた金具が歯をゆすってしまいます。このゆする力が、残っている歯にとっては大きなダメージになるわけです。しかし、テレスコープ義歯は歯をすっぽりと覆うため、歯のないところに力がかかっても歯がゆすられることはありません。歯への負担が少ないことが、結果的に残っている歯を守ることにつながっています。
一方で、テレスコープ義歯にデメリットは。
デメリットも大きく3つが挙げられます。「残っている歯の状態によっては、テレスコープ義歯をお作りできないこと」「テレスコープ義歯は保険が適用できないので、普通の入れ歯よりも高額なこと」「テレスコープ義歯を取り扱っている歯科医院が少ないこと」の3点です。
「残っている歯の状態」とは、具体的にどんな状態でしょうか?
テレスコープ義歯は残っている歯が噛んだときの力を受け止めるため、その歯がしっかりしていないと入れ歯をお作りできません。つまり、むし歯でボロボロだったり、歯周病でグラグラしたりする歯しか残っていないような場合は、「テレスコープ義歯にしたくてもできない」ということなのです。
取り扱っている歯科医院が少なく、かかりつけの医院で作ってもらえない可能性があります。
テレスコープ義歯は作る工程が複雑なうえに精密さも求められることから、作製できる歯科医師や歯科技工士も少ないのが現状です。そのため、今通っている歯科医院で「作ってほしい」とお願いしても作ってもらえない可能性があります。
まず、テレスコープ義歯は高額になることが多いので、実際にどういう入れ歯が出来上がるかの説明を受けましょう。
テレスコープ義歯を検討するうえでは、やはり費用面が気になります。目安としては、
保険が適用されない入れ歯については、同じタイプのものでも治療を受ける歯科医院で費用が異なるため注意が必要です。おおまかな目安として、最低でも50万円前後、高い場合だと100万円以上かかることもあります。したがって、治療前に「総額でいくらくらいになるのか」もしっかり確認しておきましょうね。
そのほかに、注意しておきたいポイントは、
「値段が高い=質が良い」と思いがちですが、「高いから良い入れ歯なんだろう」という理由だけで選んでしまうのは得策とは言えません。むしろ、高額だからこそ目先のことだけにとらわれず、長い目で見たときに自分にとってプラスなのかどうかも考えていただきたいですね。
将来的なことも考えて検討することが大切ですよ。
高額な入れ歯を作るときは、残っている歯がもしダメになったときに「修理してそのまま使えるのか」、それとも「新しく作り直すのか」も確認しておく必要があります。値段が高い入れ歯をまた一から作り直すとなると、負担も大きくなりますからね。入れ歯を検討する際には、将来に起こり得るトラブルについても事前に聞いておくのが理想的です。
「入れ歯はインプラントと比べて噛めない」という話が言われていますが、テレスコープ義歯は「しっかり噛める」という点でとても優秀な入れ歯です。インプラントをしたくてもできない人には非常に有効な治療法ですよ。
つまり、
テレスコープ義歯は普通の入れ歯にある「金具」を使わない入れ歯で、「入れても目立たない」「よく噛める」「歯への負担が少ない」というメリットがあります。一方で、テレスコープ義歯を取り扱う歯科医院は限られるため、まずはお近くに治療できる歯科医院があるのか確認してください。また、保険が適用できないテレスコープ義歯は通常よりも費用がかかるため、歯医者さんに聞いておくべきポイントを事前に知っておきましょうね
噛める良い入れ歯をお考えならば、石神井公園駅前四季デンタルオフィスへ。