歯を抜かずに残す精密根管治療について
- 2023年10月25日
- 根管治療
こんにちは。院長の中村です。今回は、自分の歯を抜かずに残す精密根管治療についてご説明致します。
石神井公園駅前四季デンタルオフィスでは自分の歯を抜かずに残す精密根管治療を行っております。
当院では、虫歯治療からインプラント、矯正治療などに至るまで、すべての分野において高いレベルで総合的な治療を行っています。その中でも、特に力を入れて取り組んでいるのが根管治療です。
根管治療
根管治療とは、歯を抜かずに保存するするため、歯の内部にある歯髄(歯の神経)の部分の治療を指します。
虫歯が深く大きくなると、歯が冷たいものや熱いものでしみたり、痛みを生じるようになります。このような症状を取り除くためには、歯の内部の歯髄を取り除く必要があります。つまり、根管治療は虫歯治療の延長線上にあり、歯科治療の中でもかなり頻度が高い治療です。 歯科治療の多くは、一般の方が考えているよりも遥かに難しい治療ですが、特にこの根管治療は歯科治療の中でも最も難しい治療なのですよ。
よってかなりのトレーニングを積んだ歯科医師でないと、根管治療を完全に行うことは出来ません。ですから、本来は安易に受けるべき治療ではないのです。
健康保険制度での評価(診療報酬)は治療の内容(質)を問わない出来高払いであり、短時間で患者さんを多く治療することで経営が成り立つシステムとなっています。
特にこの根管治療の評価は著しく低く、きちんとした治療をすればするほど赤字になるという大きな問題を抱えています。これでは、きちんと治療が出来る、またきちんとした治療をしようと志す歯科医師がいなくなってしまうのは当然です。
当院根管治療の特徴
当院では、このような場あたり的な妥協した治療とは一線を画したきちんと丁寧な治療を行い、ご自身の歯を抜歯せずに出来るだけ長く持たせたい、また根尖病巣などの再発率の低い治療を受けたいと真剣に考える方に寄り添った治療をご提案いたします。
石神井公園駅前四季デンタルオフィスで精密な根管治療が提供できる理由
根管治療は非常に繊細な治療で、歯科治療の中で最も難しい治療です。したがって、治療時には常に極度の緊張を強いられます。歯科の保険診療は、診療報酬が極めて低く抑えられているため、少ない時間で多くの患者さんを治療することで経営が成り立っています。同時に何人もの患者さんを並行して診療するのはこのためです。
しかしながら、複数の患者さんを同時に診療するとなれば、ひとつの治療に集中することが出来ず治療の質は必然的に低下します。また、衛生管理上も非常に問題があります。
よって石神井公園駅前四季デンタルオフィスでは、無痛で精密な治療をするために、患者さんお一人お一人に十分な治療時間を確保し、並行診療は致しません。もしも1時間必要な処置の場合、15分の治療を4回行うよりも、1時間の治療を1回行った方が遥かに精度の高い治療が可能ですよ。1回の治療時間を十分にとれば、治療の回数や期間は少なくなります。
また、すべての治療時に必ずサージカルルーペという拡大鏡を使用しています。口腔内は非常に狭くて暗く、特に奥歯は見えにくいため、裸眼では精密な治療は困難です。当院ではより難易度の高い治療を可能にします。
そして、最終的に精密な治療を行えるか否かは、歯科医師としてきちんとしたトレーニングを積んできたかどうか、そして歯科医師として高いモラルを備えているかどうかにかかっています。
当院では、歯を長く良い状態で持たせるために、すべての症例において妥協を排した最善の治療を心がけています。
根管治療は、歯の中にある歯髄(歯の神経)があった部分(これを根管という)の治療です。
根管治療には、虫歯や知覚過敏などでしみたり痛んだ時に歯髄を取り除く抜髄(ばつずい)と、以前に根管治療をした歯が痛くなったり歯髄が壊死(えし自然死)した時に行う感染根管治療に分けられます。
歯髄が健康な歯では、大きな虫歯になると冷温痛や甘いもので痛みを生じたり、噛むと痛む、さらには何もしなくても痛みを感じるようになります。このような症状が出ている場合には、抜髄(歯の神経を取り除く)が必要な可能が高いと考えられます。
抜髄は、根管内に細菌感染を起こさないよう細心の注意を払って正しく行えば、成功率は極めて高いです。再治療になると、その成功率は有意に低下することが研究結果から明らかになっています。したがって、根管治療ははじめが(抜髄が)もっとも肝心なのです。
すでに歯髄が無く(根管治療がしてある、あるいは歯髄壊死しているなど)、歯根の先端部分に炎症を起こし、歯茎の腫れや痛み、咬合時痛、歯が浮いている、歯茎にニキビのような白い出来物(フィステルという)などが出来ているなどの症状がある場合は、感染根管治療が必要です。特に、以前に行った根管治療に問題があって再治療を行うものを、再根管治療と呼びます。
根尖病巣による典型的な歯茎の腫れ。不良根管治療や歯髄壊死では、根尖部(歯根の先端)の炎症によって生じた膿が体外に排出されるため、歯茎が腫脹します。
根管治療治療期間について
根管治療
根管治療のおおよその治療期間
根管治療の治療期間や回数は、その歯の状態によって左右されます。
神経(歯髄)の治療をはじめて行う抜髄では、痛みなどの状態にもよりますが、治療の回数は1~2回、期間も1~2週間程度です。
根管治療では、根管の内部(歯の内部)が細菌に感染しているかどうかが非常に重要となります。根管の内部が細菌に感染していない抜髄などにおいては、細菌感染のリスクを減らすためにも、根管治療はなるべく少ない回数で終わらせた方が得策です。
すでに根管治療がしてある歯や、歯髄壊死などで明らかに細菌感染があるケース、また痛みや歯茎の腫れなどがあるケースなど、感染根管治療の場合には期間や回数は抜髄よりも増えます。
感染根管治療では、歯の状態によりますが、平均的には治療回数が3~5回、治療期間が3~4週間程度かかります。
感染根管治療は、それまでの経過が長ければ長いほど(悪い状態が長いほど)、また痛みや歯茎の腫れが強いほど、根尖病巣が大きいほど治癒に時間がかかるため、治療の回数や期間は増える傾向にあります。
また、歯根嚢胞(ほうほう)や歯根肉芽腫などの根尖病巣は難治性のため、より治療期間や回数がかかります。
定期的に通院する必要性
根管治療は、歯の内部を完全にクリーンな状態にし、バクテリアが内部に侵入・繁殖しないように治療をすることが極めて重要です。通院の間隔を空け過ぎたり、途中で通院を止めてしまうと、バクテリアが僅かな隙間からリークして感染を起こし、虫歯も生じてしまいます。
このような場合、それまで行ってきた治療はすべて無駄になるばかりか、歯を失う原因になります。
したがって、根管治療は指定された間隔で通院することがとても重要となりますよ。