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医療コラム

どうして歯周病になるの?歯周病の歴史|石神井公園駅前四季デンタルオフィス|石神井公園駅徒歩1分の歯科

どうして歯周病になるの?歯周病の歴史

こんにちは。院長の中村です。

今回はどうして歯周病になるの?

歯周病の原因についての歴史を紹介致しますね。

 

どうして歯周病になるのか? わからない時代もありました。ここからは歯周病の歴史を紹介しながら、このテーマに関して理解を深めていければと思います。

 

ここまで解明されてきた歯周病について

まず、1930年頃は

歯周病の原因は歯石であると考えられていました。歯周病患者の歯石を除去することで歯周状態の改善が見られたため、歯石が歯周病を起こしていると考えられていました。

 

1960年頃は

実は歯石が原因でなくてプラーク(つまり最近ではバイオフィルムと呼ばれています。)が原因であり、細菌による感性症として認識されるようになりました。しかしプラーク中にどんな細菌がいるのかは細菌検査が発達していなかったため謎のままだったのです。

 

1975年頃になると、

歯周病菌は嫌気性菌であることが明らかになりました。嫌気性菌とは酸素を代謝できない空気中では生きていけない菌のことです。このため、嫌気性培養が無い時代では、歯周病菌は発見することが出来ず実態を明らかにすることは出来ていませんでした。

しかし、嫌気性培養が出来るようになったとはいえ、検査の感度は鈍く、健康な歯周組織に潜むわずかな量の嫌気性菌は検出が出来なかったため、いつから細菌が侵入したかなど解っていませんでした。また、歯周病菌は深い歯周ポケットからは検出されましたが、菌数が少ない浅い歯周ポケットからは検出されなかったため、歯周病菌が定着しやすい歯としにくい歯があるのでは考えられ、歯周病には部位特異性があると考えられていました。

 

1990年頃より

歯周病菌のDNAを検出する方法が開発されました。これまでの検査に比べてはるかに高い精度で検査が行えるようになりました。その結果、歯周病は発症していなにも関わらず歯周病菌をすでに保有している方が多数いる事が解りました。歯周病菌を保有しているのにもかかわらず発症や重症度は患者さんごとに大きく異なることから歯周組織の抵抗力には個人差があり、歯周病の発症・進行に個人差が大きく影響していることがわかりました。

 

1998年

P.gingivalis、T.forsythia、T.denticolaの3菌種が歯周病患者の歯周ポケットから多く検出され、この3菌種はもっとも高い病原性をもつ事が解りました。この3菌種は最も高い病原性を持つ歯周病菌集団と考えられレッドコンプレックスと名付けられました。さらにこの3菌種はお互いに栄養素をやり取りしながら病原性を高める事も解ってきました。その中でもP.gingivalisが最も高い歯周病原性を持つ事も解りました。

 

2000年

かつては歯周病菌は歯周病好発年齢に口腔内に感染すると考えられていましたが、かなり早い段階で口腔内に感染し定着することがわかりました。T.forsythia、T.denticolaは小中学生の頃までに定着し、P.gingivalisは18歳ごろより口腔内に定着を始める事が明らかになりました。侵入経路の多くは唾液感染です。また感染後すぐに歯周病になるのではなく、組織の免疫により均衡がたもたれている間は発症せず、中年期になり均衡状態が崩れていくことによりゆっく進行していく事が解ってきました。

 

 

歯周病にならないために気をつけたいこと

歯周病にならない為には、まずは感染しない事です。感染経路は基本的には唾液によるもので、食べ物や飲み物を共有しないなど唾液からの経路を断つことが重要となりますが実生活において感染しないように徹底することはかなり難しいことだと思います。

しかし歯周病菌を保有した段階で全員が歯周病になるというわけではありません。感染と発症は別だからです。

 

 

発症しないためにはどのようにしたら良い?

歯周病菌の感染の定着は18歳以降。発症は早くても20歳以降になりますが、免疫により均衡が保たたれている間は発症はしません。好発年齢は40歳以降となることが多いです。しかし、清掃状態が悪い、免疫が落ちている、喫煙している、などにより発症には個人差があり若年者でも歯周病を発生することもあります。

 

 

 つまり

歯周病菌の感染があったとしても、清掃状態が良好であれば発症はしないため小児のころから清掃状態を管理し、大人になっても定期健診とメインテナンス治療を受けてることは歯周病の予防にとても大切ですよ。

 

石神井公園駅前四季デンタルオフィスでメンテナンスしましょう。

 

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