お悩み別治療法 入れ歯の違和感その5
- 2022年11月29日
- 歯科
こんにちは。院内の中村です。お悩み別治療法 入れ歯の違和感その5(入れ歯お悩み最終回です。)
今回は、入れ歯の違和感についてご説明致します。歯科医師の方にも必見です。
入れ歯の違和感でお悩みの方へ
こんなお悩みを抱えていませんか?
入れ歯が大きいような感じがある
温度や味覚の感覚がなく気持ちが悪い
苦しくてすぐに外したくなってしまう
入れ歯がザラザラしたような感じがあり、気になる
口の中がいっぱいになるような感じがある
入れ歯を入れてから腰痛が悪化した気がする
入れ歯の「違和感」の主な原因
●入れ歯の素材選びが適していない
通常、入れ歯のベースとなる部分(床)は、プラスチックのレジンという材料で作られています。軽くて、修理がしやすいことがメリットですが、厚みが出やすく違和感が大きくなりやすいことや、熱や温度を遮断する作用があるため、食事の際の温度感覚や食感が感じられにくいというデメリットがあります。
このような場合は、お口の中で苦しさを感じる部分や、食事の味・温度を感じる舌や上顎の部分を覆う材料の種類を検討する必要があります。
例えば、床の部分をレジンから金属に変えることがあります。
金属は熱伝導性が良いため、冷たい物は冷たく、熱いものは熱いまま感じることができるため、食事の際の違和感を緩和することができます。また、金属はレジンよりも薄くのばすことができるため、床の部分の厚みをレジンよりも抑えることができ、お口の中で自由に舌が動くことのできる空間を広げることができます。
その結果、お口の中がいっぱいになるような違和感や、苦しさを緩和する事ができます。
●入れ歯の噛み合わせが悪い
歯の中央にはゆるやかな窪みがあります。
通常、入れ歯は上下の歯の凹凸がうまく噛み合うように作られています。
しかし、長年の入れ歯の使用によって歯がすり減ってしまいます。特に、物を噛み砕いたり、すりつぶしたりして力をかけることの多い奥歯はすり減りが激しく、その結果、噛み合わせが奥歯にいくに従って低くなってしまいます。
そうして位置のバランスが狂うと、噛み合わせによって頭を支えることができず、頭が後ろに傾いてしまうことがあります。頭の重心が後ろになってしまうことにより、その姿勢を直そうとして腰や胸の骨に負担がかかり、結果として猫背や腰痛の悪化に繋がることがあります。
こうした場合の治療方法としては、間違った噛み合わせを正しく修正するための専用の入れ歯(治療用入れ歯)を使用して元の位置に矯正していきます。
治療用入れ歯は洋服でいうと、「仮縫い」のような状態で、悪い噛みぐせや傾いてしまった顎の高さを調節しながら、適切な噛み合わせにお口の状態を戻して、もっとも快適な形状の入れ歯を作っていくものになります。
治療期間中は定期的にご来院いただき、治療用入れ歯を少しずつ調整し、快適な形を作っていきます。また、治療用入れ歯は日常的に実際に装着して過ごしていただきます。お身体の状態や、実際に歩いたり動いたりしてみて違和感はないか、ご使用いただいている間の疑問やご不満、希望をしっかりとお伺いし、治療用入れ歯に反映させていきます。
最も合っている状態の形で本番の入れ歯を作り、姿勢を改善することで徐々に腰痛など身体の不調も改善することがあります。
●お口の大きさに対して入れ歯が大きい
総入れ歯は床と呼ばれるベースの部分が歯ぐきに吸い付くことで安定します。
その面積が大きければ吸い付く部分が多くなるため入れ歯は安定しますが、大きすぎれば唇や頰の動きを邪魔して、逆に外れやすくなってしまったり、苦しさを感じたりしてしまうことがあります。
逆に入れ歯がお口に対して小さすぎる場合は、入れ歯の端から空気が入りやすくなり、入れ歯がお口の中で外れやすくなってしまいます。
入れ歯でしっかり噛めるように機能させるためにはある程度の大きさが必要になります。しかし、すぐに外したくなってしまうような苦しさや気分の悪さを感じる場合は、お口の大きさに対して入れ歯が大きい、長い可能性があります。
特に、上顎の後ろの部分と、下顎の舌があたる後ろの部分の長さが長すぎる場合、苦しさや気分の悪さを感じてしまうことがあります。
この場合、お口の中で苦しさを感じる部分をお伺いしながら、削ったり、先端の形を整えたりと細かく調整を行う必要があります。
この調整を大雑把に行ってしまうと、逆に入れ歯が小さくなりすぎてしまい、舌や頬とぶつかり、違和感を増幅させてしまうことがあるため、繊細な作業が重要となります。
●入れ歯が傷ついたり、ひび割れてしまっている
入れ歯の表面にザラザラしていたり、引っかかったりする部分がある場合、入れ歯が傷ついたりひび割れたりしてしまっている可能性があります。
一般的に入れ歯は、レジンと言われるプラスチックや陶器、金属で作られています。
これらの材料は傷がつきやすく、汚れが気になった時に、硬い歯ブラシでゴシゴシと磨いてしまうと、表面に細かい傷がついてしまいます。
歯磨き粉には研磨剤と呼ばれる表面を削る成分が入っており、それを使ってお手入れをした場合も傷がつく原因になり、表面がザラザラになってしまうことがあります。
また、入れ歯は使用後毎日洗浄剤で漬けおき洗いすることが理想ですが、お手入れをしっかりと行わなかった場合に、入れ歯についた菌が繁殖して、ザラザラとした塊になってしまうことがあります。
この場合は、入れ歯の表面を専用の器具を使用して磨き直す必要があります。入れ歯の形が変わってしまわないよう、丁寧に磨きます。
さらに、入れ歯に汚れがついてしまっている場合は、専用の強力な洗浄剤を使用して汚れを落とします。ご家庭で行っていただきたいお手入れの方法についてもご説明をします。
また、入れ歯が割れたり、ひびが入ってしまっていることでザラザラとした感触がすることもあります。小さいひびの場合は材料を足していくことで修理することが可能です。
入れ歯の「違和感」に対応するために石神井公園駅前四季デンタルオフィスでできること
お口の中は非常に敏感です。髪の毛が1本、お口の中に入っただけで違和感を感じるところへ、入れ歯が入るため違和感を感じてしまうのも自然なことです。
当院では、まず患者さんが何に違和感を感じているのか、その原因になっているのは何なのかを探すため、じっくりとお話をお伺いします。
「何なのかはわからないが、なんとなく不快な感じがする…」という場合も、じっくりお話をしていくことで、不快なポイントを一緒に探していきますので、ご安心ください。
また入れ歯製作にあたっては、不快に感じてしまうポイントや、患者さんのご希望を加味しながら、入れ歯の種類や材料を選択します。
噛み合わせやお口の中に異常がある場合は、治療用入れ歯を使用しながらお口から健康な状態へ戻していくリハビリを行います。
入れ歯を作り終わったあとも、お手入れや普段の使い方、気をつけていただきたいことをしっかりお伝えし、丁寧に細かく調整を行います。
入れ歯専門のDr.だからこそできる、丁寧なカウンセリングとケアで毎日美味しく食べ、当院のコンセプトのキャッチフレーズでもある『』イキイキ笑顔で楽しく食べよう!』でお話を沢山できる入れ歯を作りましょう!