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医療コラム

アロマの効果|石神井公園駅前四季デンタルオフィス|石神井公園駅徒歩1分の歯科

アロマの効果

こんにちは。院長の中村です。

今回はアロマの効果についてもう少し掘り下げてご説明致しますね。

 

 

-アロマと脳-

 

 アロマの効果として期待されるのは、多くの場合、副交感神経系の機能亢進によるリラックス効果だと思います。最近、アロマの中には抗不安作用、鎮静作用、抗うつ作用などのストレス軽減効果を有するものがあることが明らかにされつつあります。したがって、香りは脳機能の変化を引き起こすと考えられます。

 

一つの匂い分子がいくつもの受容体に反応するため、ヒトには約350種類の受容体しか存在しないにも関わらず、1万種類もの香りの判別が可能になると考えられます。

 

 

それでは、香りを嗅ぐと脳内因子に変化は生じるのでしょうか?

ストレスによって分泌が促進されたグルココルチコイドは脳に作用して海馬における神経細胞の退行性変性を引き起こします。そして、ストレスが高じて海馬が委縮した状態に至るのがうつ病です。最近、ラベンダーの香りは抗うつ・抗不安作用を有することが行動科学的解析に示されています。ストレスからうつ病発症に至る過程の脳内変化を調べている際、ストレスによって生じる脳内遺伝子・蛋白質の発現変化が、コーヒー豆の香りによって抑制されることを見出しました(「香りがストレスを抑制する?不眠ストレスに対するコーヒーアロマの癒し効果」)。これは、ストレスに応答するバイオマーカー(ストレスマーカー)候補の探索のため、脳のトランスクリプトーム解析(遺伝子発現解析)やプロテオミクス解析(蛋白質発現解析)を行っていた際、香りの効果に注目してみたことがきっかけで発見したもののようです。最近のアロマオイルの影響の研究報告によると、、ラベンダーやヒノキの香りが脳内の神経栄養因子受容体(NGFR)遺伝子の発現を増加させることが分かりました。また、ヒノキをはじめいろいろなアロマオイルに含まれているα-ピネンの香りを嗅いだマウスの海馬では、脳由来神経栄養因子(BDNF)の遺伝子発現レベルが上昇していました。NGFRやBDNFは、神経の成長・維持に重要な役割を果たしており、その発現はストレスによって低下するため神経細胞死が起きるといわれています。このように、香りのストレス抑制効果は、実際に脳内因子の発現を変化させることによって発揮されるものであることが分かってきているようです。

 

 

 

 

 アロマは、その種類によって交感神経系あるいは副交感神経系に作用します。自律神経系は交感神経系と副交感神経系から成っています。交感神経系はストレスまたは緊張状態に備えるような働きをしていて、心拍数・呼吸数・血流量の増加、血圧の上昇、および消化運動の抑制などを引き起こします。副交感神経系はリラックスした状態で働き、心拍数・呼吸数・血流量・血圧の低下を引き起こしたり、消化運動を活発にしたりします。つまり、香りを嗅ぐことは中枢神経系を刺激あるいはリラックスさせる効果をもつわけです。また、香り情報は内分泌系を介してストレス状態に対応したり免疫能に影響を与えたりします。ストレスが負荷されると、視床下部からのコルチコトロピン放出因子の分泌が促進され、下垂体前葉から副腎皮質刺激ホルモン、副腎皮質からはグルココルチコイドが分泌されます。そして、最終的に免疫能の低下が引き起こされます。一方、リラックスした状態ではグルココルチコイドの産生・分泌は低下し、免疫能が増強されます。このように、エッセンシャルオイルの香りは嗅覚と感覚認知に影響を与えるだけではなく、自律神経系、内分泌系、免疫系などにも作用し、生体機能の調整に関与すると考えられます。

 

 

今回は、ちょっと難しいお話かもしれないですが、アロマの香りで気持ち良く歯科治療を。また歯科恐怖症の方にも効果があると思いますよ。

 

 

石神井公園駅前四季デンタルオフィスでお待ちしております。

 

 

 

 

 

 

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