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医療コラム

歯周病の急性発作の痛み|石神井公園駅前四季デンタルオフィス|石神井公園駅徒歩1分の歯科

歯周病の急性発作の痛み

 

 こんにちは。院長の中村です。

今回は、歯周病の急性発作の痛みについてご説明致しますね。

 

歯周病の急性発作の対処法

口腔内に生じる、急性発作は歯肉に起こるものと歯に起こるものに大別されます。歯肉に起こるものには急性歯周膿瘍、歯冠周囲炎、歯肉炎・歯周炎(歯周病)の急性発作などがあり、歯に起こるものには急性歯髄炎、急性根尖性歯周炎、上行性歯髄炎、などがあげられます。

 

 ●急性歯肉膿瘍・急性歯周膿瘍

 

膿瘍(うみ)とは組織内に限局性の化膿性炎が生じ、その結果その周囲の組織が壊死した結果、空洞が出来、その内部に膿が溜まっている状態のことをいいます。歯肉膿瘍は歯肉に限局して発生するもので、ブラッシングやつまようじなどによる外傷などによって生じた傷に細菌感染し、膿瘍ができたもののことをいいます。歯周膿瘍はポケット内の化膿性炎が歯肉だけでなく他の組織にも波及し生じた膿瘍で、何らかの原因でポケットの入り口が閉鎖されたことにより発生します。歯周病により起こる骨の吸収形態が複雑であったり、歯周病自体が重篤な場合や糖尿病など全身抵抗性が低下している場合に起こることが多いとされています。歯肉の腫れや圧痛、排膿を伴い、進行するとリンパ節の腫脹や開口障害なども現れます。治療法として、膿を出す通路の確保が必要なため切開を行ったり歯周ポケットの掻爬を行います。軽度な場合では、患部の洗浄消毒・含嗽剤(うがい薬)の投与が行われます。抗生剤や抗炎症薬などの経口投与も行われます。

 

 ●歯冠周囲炎

 

半分埋まっている親知らずなどに多いですが、歯の生え方などにより恒常性が失われた歯列の歯の周囲の歯肉におこる急性炎症のことをいいます。親知らずの周囲や、生え途中の永久歯周囲や根に虫歯があり凹んでいる部位などが好発部位となります。清掃が難しくなり蓄積したプラークや食物などにより起こります。原因歯周囲の歯肉の赤みや腫れ、痛みなどが生じ、症状が進行すると膿が出たり、歯肉が腫れることにより反対側の歯と歯肉が噛み合い、咬合痛が発生します。さらに進行すると口が開けにくくなったり、飲み込みにくくなったり、顎周囲のリンパの腫れにまで至る場合があります。軽度な場合では、患部の洗浄消毒・うがい薬の投与が行われます。抗生剤や抗炎症薬などの投与も行われます。場合よっては歯肉を切除し、清掃しやすい状況を作り出してあげる必要があります。

 

 

 意外と多い

●上行性歯髄炎

歯髄炎とは、歯髄と呼ばれる歯の内部にある神経に感染が生じて起こる炎症のことをいいます。一般的な経路は虫歯による感染が主ですが、重度の歯周病により歯周ポケットから菌が侵入し、根の枝や分岐している部位、根の先端から感染することがあります。冷温水による刺激に対する鋭い痛みや、何もしなくても感じる自発痛、咬合痛、歯の動揺の増悪、排膿を伴うことがあります。治療法として痛みを取るため神経を取る治療をまず行います。その後、一般的な歯周病の治療を行いますが、症状が重度に進行しているケースが多いためやむなく抜歯となってしまうことも少なくありません。

 

 

良くある

●歯肉炎・歯周炎の急性発作

歯肉炎や歯周炎は慢性炎症のため、歯肉などに痛みを常時感じることはありません。しかし原因因子と全身抵抗性などのバランスが破綻したとき(体調不良や疲れが重なったとき・ストレスを強く感じたとき)に急性症状が発生します。歯周病を治療せずに放置したり、口腔清掃状態が悪い場合などが原因です。症状として歯肉の腫れ、赤み、痛み、ブラッシングなどによる機械刺激による出血などが起こります。また歯の揺れの増悪、咬合痛、排膿なども生じます。対応として、ポケット内の洗浄・含嗽剤の投与、通常の歯ブラシだと痛みによりブラッシングが困難なため軟毛ブラシによる清掃指導、抗菌薬・抗炎症薬の経口投与、揺れが大きく咀嚼困難な場合は噛み合わせの調整や歯の固定を行います。

 

 

 

 

つまり、歯周病の急性発作は突然起こり、辛い症状を生じます。日頃何もなく健康だと思っている方でも、歯周病の検査を行ってみると進行した歯周病だった、なんてことは少なくありません。ブラッシングによる日々のセルフケアの徹底や、定期的な歯科受診によるプロフェッショナルケアの習慣化が歯周病予防において最も大切なことです。歯周病は進行の度合いによっては歯を残すことが難しい恐ろしい病気ですよ。

 

歯のご相談、定期検診は石神井公園駅前四季デンタルオフィスへ。

 

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