別名人工ダイヤモンドのジルコニアセラミックとは?
- 2023年1月8日
- 歯科
こんにちは。院長の中村です。
ジルコニアセラミックについてご説明致します。当院の三浦名誉教授がドイツ留学時にジルコニアを歯科材料に応用出来ないか?とのことで開発に至り現在の歯科では常識化されておりますジルコニアセラミック審美治療が歯科に普及いたしました。
金属を使用しない、ジルコニアセラミックのメリットとは?
ジルコニアセラミックとは、別名人工ダイヤモンドと言われて、白く歯の色をした人工の補綴物で、審美性に優れるだけでなく、軽く強度耐久性にも優れ、アレルギーなどの人体への悪い影響もありません。口腔内に用いる材料として、全てにおいて最上位のものと言えます。
従来から虫歯治療に使われるセラミック材料としては、他にメタルボンドと呼ばれる土台に金属を使用したものがありますが、歯肉の経年変化に伴い、歯肉と被せ物の境目が黒ずんだり、金属が原因でアレルギーを引き起こしてしまったりする場合がありえます。
そういった方には金属を使用しないジルコニアセラミックはベストマッチといえるでしょう。
象が踏んでも大丈夫。スペースシャトルにも使われるジルコニアセラミックの強度
ジルコニアセラミックのおもな原料である「酸化ジルコニア」は驚異的な強度が注目され、スペースシャトルの耐熱タイルやF1のブレーキシステムの部品に採用されるなど幅広い分野で導入されています。
鉄をはじめとした金属よりも硬く、通常に使用可能な物質のうちでは、「世界で一番硬い鉱物」であるとされるダイヤモンドに次ぐ硬度だといわれています。
他の医療現場では、たとえば整形外科では人工関節の材料としても活用されています。これは強度などの物性の高さと人体に対する安全性が高いという理由からです。
大げさではなく、象が踏んでも壊れない強さとしなやかさがあり、人間が食べ物を咀嚼するときの力にも耐えられる素材なのです。
詰め物には使えない? ジルコニアセラミックで可能な治療対象は?
ジルコニアセラミックの優位性はさまざまありますが、治療適応にならないものもあります。部分的な詰め物であるインレー、前歯の表面に薄く貼り付けるラミネートベニアには使用できません。
その他、比較的歯を削る量が多い、、保険適用外なので費用が高いなどのマイナス要素も存在します。
しかし人体によくなじみ無害な成分である、天然歯に合わせた色調を再現できるなどさまざまなメリットも存在しますので、まずは予算なども含めてご相談下さい。