日々の診療の中で一番多い治療って?
- 2023年1月8日
- 歯科
こんにちは。院長の中村です。
日々の診療の中で一番多い治療って何だと思いますか?
それは以前治されたはずの歯の再治療です。銀歯を削って外す治療が一番多いかもしれません。その理由の一つとして、「日本の歯科治療は対症療法でしかない」からです。銀歯やプラスチックなどをはめこむ詰めもの被せもの治療は、完治しているわけではありません。
詰めもの・被せもの治療の耐用年数を調べた有名な研究があります。そこでわかった耐用年数平均は、
コンポジットレジン(プラスチックをはめ込む詰めもの治療)5.2年
インレー(銀歯をはめ込む詰めもの治療)5.4年
クラウン(前歯奥歯の被せもの治療)7.1年
銀歯やプラスチックをはめ込む治療は約5年でダメになり、詰めものの下で虫歯が再発したり、最悪の場合、歯自体を抜くことになるというのです。なぜかというと、詰めものや被せものが歯と“接着”していないからです。
銀歯やプラスチックをはめこんで治す治療は、接着していないので歯と詰めものの間に隙間ができやすく、唾液や食べ物のカスがどんどん入っていきます。口は大腸の次に細菌数が多い過酷な環境で、唾液の中の虫歯の原因となる細菌が歯と詰めものの間に入り繁殖します。細菌の温床となり、知らず知らずの間に詰めもの・被せもののなかで虫歯が再発します。しかも痛みなど症状が出ることはほとんどなく、発見が遅れ予想以上に進行し抜歯になることもしばしばあります。
治療してから痛みなど症状がなくても、一度ご自分のお口の状態を歯科医院で確認してもらいましょう。
定期検診大切ですよ。